ヘルパンギーナ
Herpangina
ヘルパンギーナ
Herpangina
ヘルパンギーナとは、乳幼児を中心に初夏から秋にかけて流行するウイルスの感染症です。
原因となるウイルスは主に、コクサッキーA型ウイルスなどのエンテロウイルスによって起こりますが、原因となるウイルスは複数存在するため、繰り返しヘルパンギーナにかかることもあります。
ヘルパンギーナは「夏かぜ」の代表的な疾患の一つに数えられ、小さなお子さんにとってはとても身近な疾患です。ごくまれに、大人も発症することがあります。
39℃以上の熱が1〜3日つづくと同時に、のどが赤く腫れて小さな水ぶくれがたくさんできるのが特徴です。水ぶくれは2〜3日でつぶれて⻩⾊い潰瘍になります。水を飲むだけでも、のどの痛みが強いため、水や食べ物を受けつけなくなることから、脱水になりやすいです。まれに、下痢を伴うこともあります。
通常であれば、発熱は1〜3日程度で軽快し、だいたい1週間程度でのどの痛みも改善することが多いです。
ヘルパンギーナに対する特効薬はありません。そのため、対症療法が中心となり、熱やのどの痛みをおさえるお薬を処方いたします。
のどの痛みが強いため、オレンジジュースなどの酸味が強いもの、塩味が強いものや熱いものは刺激が強いため避けましょう。
プリン、アイスクリーム、とうふ、⻨茶、冷めたスープなど、のどごしの良い少し冷たい飲みものがおすすめです。水分はこまめに取ることも大切です。高熱がおさまり、元気があればお風呂に入ってもかまいません。
ヘルパンギーナは、飛沫や手指を介して感染するため、手洗い・うがいや手指消毒が基本的な予防方法になります。トイレの後などはしっかりと手を洗うようにしましょう。
また便にもウイルスが存在するため、お子さんのおむつを取り替えた後なども、手洗いすることが大切です。おしりをふいたときなどにウイルスが付着する可能性もあるため、お子さんとタオルを共用するのは控えましょう。
熱が24時間以上なく、お子さんに食欲がもどり、元気になれば登園登校してもかまいません。ただし、学校や園によっては、登校・登園の決まりが異なるケースもあるため、学校や園に確認するようにしましょう。